授業構成マップ
Lesson Designing Map
問題解決学習を実現するための授業デザインツール
授業を構想するときに,いきなり学習指導案を書き始めていませんか? きっと,多くの先生方がそうされているのではないでしょうか?
でも,多くの場合,思うように授業がつくれないのではないかと思います.
いきなり学習指導案を書き始めると,たいていの場合,教師中心の一方向的な授業ができあがります.
なぜならば,学習指導案は,時系列に沿った「タイムライン形式」だからです.
特に,問題解決学習をはじめとする児童・生徒が主体的に学ぶ授業を,学習指導案に書くのは,熟練したスキルが必要です.
そんなあなたにお勧めなのは,まず「授業構成マップ」を作ってみることです!
インストラクショナルデザインの考え方に基づいた授業づくり
「授業構成マップ」は,インストラクショナルデザイン(ID)の考え方に沿って授業をデザインすることができます.
IDでは,授業に臨む児童・生徒の状況を入口,授業を終えた児童・生徒の状況を出口とするならば,授業を入口と出口を結ぶ線に例えられます.
もちろん線は,1本だけではなく複数引けるかもしれません.
児童・生徒の発想には,無限の可能性があるからです.
「授業構成マップ」では,その線を児童・生徒による思考によってつないでいきます.そこには,その時間に扱う問題や題材,教材も入りますし,教師による支援も入ります.
でも,すべては児童・生徒がどう思考するかを基盤として考えていきます.
SPECCモデル
SPECC Model
インストラクショナルデザインの考え方に基づいた授業づくり
「SPECCモデル」は,算数・数学科での問題解決学習をデザインするためのひな型で,以下の5段階により構成されます.
- 第1段階「状況の共有」 (Situation sharing)
- 第2段階「問題の定義」 (Problem definition)
- 第3段階「問題空間の探究」(Exploring in problem space)
- 第4段階「結論づけ」(Concluding)
- 第5段階「概念形成」(Concept Generation)
これらの各段階の頭文字をとって,SPECCモデルと名付けています.